以前mokemokeさんのレビューを拝読して以来、いつか観たいと思っていました。
18歳のエリオットが、誕生日に友人たちと幻覚キノコを試してみたところ、突然39歳のエリオットが現れました。39歳のエリオットが18歳のエリオットにアドバイスを送るのですが…というお話です。
タイムスリップ系のお話かと思いましたが、ちょっと違いました。SF要素はありますが、それはあくまでもこの映画のテーマを伝えやすくするための手段であって、がっつりSFを期待すると肩透かしをくらうかもしれません。
これは青春ドラマになるんでしょうか。短尺でSF映画を気軽に観たいと思って見始めましたが、肩透かしどころか心に刺さりました。
ふと自分の18歳の頃を振り返り、自分ならどんなアドバイスを送るだろうなんて考えてしまいます。色々言いたいことはある。いっぱいある(笑)
でも、「自分のやりたいことをやればいいよ」って言うかな。未来を知らせるのって人生がつまらなくなりそうなのでね、ぐっとこらえます。
この映画から受け取るメッセージはざっくりまとめると、家族を大切にしろ、日々の生活を大切に生きろということ。
過去に縛られるのでもなく、未来にために生きるのでもなく、今を生きるというテーマが刺さりました。
この素敵なメッセージ性とSF要素、そして美しい風景を上手く組み合わせて88分にまとめあげているのがすごい。監督さんは元々女優さんで、これが監督2作目でしょうか。
エリオットのお母さんが彼女が小さかった時の思い出話をするのですが、あれは泣きました。多分子育て経験のある方ならみんな泣く😭
俵万智さんの
最後とは知らぬ最後が過ぎてゆく
その連続と思う子育て
という短歌が思い出されます。
これって子育てに限らず、普段の生活にも当てはまります。日々の生活は平凡なもので、普段特に気に留めることもなく、これがずっと続くような気がしますが、そうではない。だから、毎日毎日を大切に生きていきたいなと思いました。
今から20年後の私が現れても、アドバイスすることは特にないって言ってもらえるように😊
2025-58