2024年225本目
劇場86本目
韓国では大ヒットしているらしいが、日本ではそこまで受けないだろうなという気がするし、個人的にもイマイチ退屈で楽しめなかった。日本のサムライを悪者に、日韓の複雑な歴史を視野に入れながらのストーリー自体は嫌いではない。韓国映画以外では出てきそうもない設定で、これゆえ本国で記録的にヒットしているのだろうと思われる。が、肝心のサムライのお化けが怖くなさすぎる。サスペンスとしても緊張感に欠けるし、ホラーとしては甘口だ(だからこそ幅広い層に見られてヒット作になるのだが(^_^;) ガチで怖いホラーは人を選ぶからそこまでヒットしようがない)。前半の怪しげな儀式や不気味な依頼主などは、いかにも東アジア的のホラーらしい不穏な予感を漂わせていて良かったのに、残念だ。せめてもう少し尺を詰めてテンポよく進めればマシだった気がする。
脚本や構成にはひっかかるものの、良かった点は主人公一味の4人のキャラクターの濃さで、魅力にあふれていて見ていて楽しかった。主演のチェ・ミンシクは『オールドボーイ』でも怪演を見せていたが、そこから年を取ってまた違う円熟した名演ぶりだった。