このレビューはネタバレを含みます
韓国のホラー映画ですよ!!!!て感じですごく良かった
韓国は血縁がかなり重視される文化を持つ国のひとつで、切っても切れない、どころか切りたくていくらあがいても切れないっていう感覚が家によってはあって、それはホラー的だってのと、韓国の弔いの文化ですごく重要な風水を入れ込んで、なーんかやな感じですよねえ、みたいなジワジワホラーに持っていってバチバチバトルになるのはすごく好きだった。
あとは韓国の歴史は朝鮮出兵とか植民地支配なしには語れないわけで、そこで日本的ホラーの人柱とか、怨霊を鎮めるために神ってことにしちゃお〜ってやつの結末の呪いとかもストーリーに組み込んでいくのは深いなと。
それこそ韓国は芸能人に対して「国民の」という言葉のあと家族の続柄が続くようなキャッチコピーがかなりつけられることがかなりあることが国外ファンドムに指摘されていて、それは韓国の文化にある意味で国=ファミリー的な価値観が根付いているという風に分析する人もいる。
国を裏切り帝国主義の憎悪を持ったまま突き進み幽霊となった今も止まることを知らない父、外部から悪意を以て持ち込まれ何百年も力を蓄え元・人間のリミットを超えてしまった亡霊。こんなやつらがいても家族は、国はここで生き続ける。だから今を生きる私たちはここで呪いを断ち切って未来へ進むんだ、っていうある意味の「家族の」世代間トラウマと向き合う物語だったかなと解釈してるのでそういう意味で超韓国的ホラーだなぁと思う。
というか家父長制の呪い(文字通り)に「お前らのケツ拭いてやってんだから大人しく弔われやがれクソが」って女性が中心の巫堂で殴りかかるのめっちゃ韓国フェミニズムだな
ここで俗なこというとしたらキャラデザがすごく好みです。恋愛感情のない男女バディ最高。もっとください。