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War Game(原題)
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『War Game(原題)』に投稿された感想・評価

Omizu
3.8
【サンダンス映画祭2024 特別上映作品】
『ボーイズ・ステイト』のジェシー・モス監督とトニー・ガーバー監督によるドキュメンタリー作品。日本ではNHKにて『米議会襲撃が再び起きたら シミュレーション 緊迫の6時間』として前後編に分けて放映された。

面白かった!そう言っていいのか分からないが、一瞬も飽きることなく緊張感たっぷりに観ることが出来た。

2021年にバイデンがトランプに勝った大統領選、1月6日に右派の群衆によって議会が襲撃される事件が起きた。それが再び起きたら?というシミュレーションを映した作品。

民主主義が脅かされる6時間を緊迫感をもって描き出している。フェイクニュースやSNSの世論に翻弄されながら大統領や側近たちが右往左往する様を映している。

退役した軍人や大統領府職員、CIAなどを動員し秘密裏に行われたシミュレーション、こういうことができるのがアメリカだよなぁとつくづく思った。

アメリカの民主主義が崩壊するという最悪のシナリオを避けようと奮闘する人々、本当に他人事じゃない。世界的に右傾化しつつある現代において日本だって例外ではない。

シミュレーションと同時にそれぞれの役職を演じる様々な人物の背景が見え隠れする。スピード感を失わず人物の背景をも描き出す構成がお見事。
Eテレ、ドキュランドにて前後編で放送。
2021年の米議会襲撃事件のもたらした衝撃はこれほどなんだと改めて理解させられる。
いよいよ大統領選を控えるアメリカ、選挙結果を不服とした結果再びの議会襲撃が起こるとどうなるかを軍人や州知事などの高官経験者を実際に起用し、シチュエーションだけを与えてどういう結論になるのかをシミュレートした様子をそのまま流す、ある種の機密流出にも近い気がするすごい手法の作品。
それだけアメリカにある分断を危機的なものと捉えているということが分かる。また、本作においては州兵の一部が襲撃犯たちに協力したという設定になっており、シンプルな民間の暴動よりも思想的な断絶によって内乱のような事態になることを危惧していそうだ。そんなバカな、なんて思えぬ国内情勢、そして『ソウルの春』で歴史上同じことが起きているよな、の説得力で緊迫感を持って注視できる。
いやしかし、こういうシミュレーションが成立するのはまだ国家の基盤がちゃんとしてるうちだよなぁと本邦を少し思いながら…。
3.5
【来るシビル・ウォーに備え】
世界有数のドキュメンタリー映画祭CPH:DOX2024にて話題となった『WAR GAME』がBS世界のドキュメンタリーで邦題『米議会襲撃が再び起きたら シミュレーション 緊迫の6時間』として放送された。本作は、2021年アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件を受けて、2025/1/6大統領選挙確定手続きのタイミングで反乱が起きた際にどのように対応するするのかを議会関係者集めてシミュレーションした作品である。監督はテキサス州全土から集まった10代の少年たち1100人が、擬似選挙を行い州政府を一から構築する政治キャンプにのぞむ様子を描いた『ボーイズ・ステイト』のジェシー・モス監督(今回の共同監督はトニー・ガーバー)となっている。

普通に考えたら、このようなシミュレーションを世界に上映、放送することは手の内を明かすに等しいので機密資料扱いとなるのだが、映画を観ると米国政府の意図が汲み取れる。そして、何よりも英語で観たら理解が難しいであろう膨大な登場人物と複雑な関係性をNHKが全編吹き替え、登場人物の明示編集にて分かりやすく整理してくれたおかげで、現場での問題の焦点がクリアになった。少し2021年の事件を知っている人からすると、あの事件はQアノン絡みのものである印象だったのだが、今回のシミュレーションを覗くと、米国政府が力点を置くべき勢力は別のところにあった。ということで詳細を書いていく。

本作は、元CIAや官僚、退役軍人が集まり、チームに分かれて2025/1/6に反乱が起きた際の対処をシミュレーションしていく。ゴールは6時間以内に選挙結果を確定させることにある。反乱勢力は選挙結果の確定を粉砕し、クーデターを成功させることにある。SNSで巻かれるデマ、州議会が襲撃され州知事が拉致されたり、救難が求められる中で側近たちが大統領に情報を与え、大統領が苦渋の決断を下す6時間となる。

ここで重要となってくるのが反乱法(Insurrection Act of 1807)である。本法律が発令されると、大統領権限で米軍および州兵を招集し反乱に対処することができる。しかし、これが発令することはアメリカにおける核兵器を行使するレベルに重いものであり、暴力の行使、つまり民主主義の崩壊として歴史に名を刻むことになる。州議会は大統領に反乱法の発令を求めるが過剰反応と判断し、なるべく穏便な方法で解決しようと模索する。

一方そのころ、反乱チームのリーダー役であるイラク戦争を生き延びた退役軍人は当時のイランに対するプライドと確固たる信念を仮想敵にあてはめ、認知戦のための動画を撮影し拡散させていく。

ここで興味深いのは2021年の事件はQアノンがメインとなる暴動だったのだが、劇中明確に「ドナルド・トランプだけを想定していない」と語られている。そして、インターネット陰謀論者よりも特定の思想をもった軍人、特に退役軍人によるハックを警戒していることが分かる。実際にシミュレーションでは凄惨な映像やデマが拡散されていく。だが、それには応じずに政府寄りの味方を集め、米国議会からの発信を行うことでデマを鎮圧できると信じているような動きをしている。あまり陰謀論者を相手にしていないのだ。むしろ、軍人が武器を持って命令に背き、軍特有の統率力が悪用されることこそが悪夢だと語っているのだ。この温度感に意外さを感じた。このことからも本シミュレーションをあえて公開するのも納得がいく。日本は国からの演説がもはや軽視されているというか、骨抜きにされた何かが話している印象が強いが、アメリカでは依然として国からの演説の効果を信じているのだと思われるのだ。

本作は反乱法を発令しない方向でシミュレーションされたが、発令された場合は今度公開される『シビル・ウォー』でシミュレーションされているので、両方観るとアメリカのすぐそこにある危機の空気感を掴めるといえよう。