安部公房著の本作『箱男』は、「1973年に書下ろしで刊行され、1997年に映画の製作が決定したもののクランクイン直前に撮影が頓挫してしまった幻の企画が、27年の時を経て上映実現に漕ぎ着けた作品」ということだけど、不条理な実験映画的タッチ(そのもの、では無いけれど、夢野久作著「ドグラマグラ」っぽい印象…)で、なかなか解釈、理解が難しかった…😓
単純に、(Argonタテ型洗濯乾燥機MG-RX890スパークリングシルバーの…覚えてしまった…)箱を、かぶって(内部に生活用具的なものの備えがある。そんなスペースある?なんだけど、それもまた、シュール…)女性の下半身のスケッチや写真を撮りまくる「変態おぢさん」の話(官能的な場面も、各所に登場)…で、片付けてしまえばそれまでだけれど、そこは、あくまでも、文学作品なので、それだけという訳には行くまいよ。
「箱」の解釈については、きっと、過去に著名な文芸評論家にしゃぶりつくされていると思うけど、自分の感想的には、
己の内向と向き合い、必死に小説を捻り出す、安部公房氏自らの姿にも見えるし、1970年代に謳われた、「経済社会から情報社会へ」の移り変わりの波に上手く乗れなかった哀れな人々(と、複数形の意味はネタバレっぽくなるので書かないけれど)のメタファーの様にも思えた。
別に読んだ「安部公房全集」の、「箱男予告編そのII」と言うエッセイ?には、この「箱の製法」が、素材や寸法に至るまで、事細かに書いてあるのだった…
“あのノート”のグッズがあったら、買ったのになぁ🤣