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ネイビーシールズ 空港占拠のmのレビュー・感想・評価

4.7
スコット・アドキンス主演「ネイビーシールズ ローグ・ネイション」ラストの数時間後?から始まる続編。前作同様に【全編ワンカット(擬似)】です(前作の原題「ONE SHOT」に対して今作は「ONE MORE SHOT」、そういう遊び好きだよ)。舞台はアメリカの空港になり、ゲスト・スターはライアン・フィリップからトム・ベレンジャーに格上げ。
前作はハッキリ言って失敗作なのだけど今回は前作の失敗点をほぼほぼ改善する事に成功、とうとうスタッフ・キャストの苦労に見合う快作に仕上がった。やったね!!!

まず前作はなんか適当な荒野にある地味な建物内での攻防でその画ヅラの地味さ&変化の無さと展開のしなささが致命的だったのだけど、今回はなんと空港まるまる借り切ってロケ!(でも内部は一部違う工場とか倉庫で撮ってる、そういう創意工夫も好きだよ!)。スケール感やバリエーション豊かなステージ移行によるメリハリがしっかりあって良い。
場所が広く複雑になった分長回しの難易度も飛躍的に上昇、しかし作り手達は前作以上のカメラの動きと長回しの連続を見事にこなした。特に電車の所凄い良かったよ!!頑張った!!!

せっかくスコットが主演なのに肉弾戦をほとんどさせなかったという前作のアクション映画としての致命的な欠点も今回は改善された。ファンの皆さん喜べ、スコットさんの肉弾戦たくさんあります!!!

前作ではしょぼかった悪役が今回充実しているのも美点。中ボスクラスの人がやたらと肉弾戦が強くて彼とスコットさんの何度かあるバトルは凄く良い。そして最後の敵になるのがなんとマイケル・ジェイ・ホワイト!!「スポーン」の主役、と言っても分からない人は「ダークナイト」でジョーカーにWhy so serious?で口を切られてたマフィアの人と言えば分かるかな。スコットvsマイケルのバトルはたっぷり見せてくれます!ありがとうございます!!
腕っ節は無いけどめちゃくちゃ非道な事をするメイン悪役が今回出てきて、その役を演じる役者さんの冷淡なんだけどどこか滲み出る役者として楽しそうに演じてる感が個人的に好きでしたね。

相変わらずドラマは薄いものの、先述の悪役達の目論見で良い具合に話を引っ張れてるし、前作でも光ったマンスール役のワリード・エルガディ(カナ表記違ったらごめんなさい)の熱演が今回も映画を支える。前作ラスト近くの彼の熱演が今作に引き続き熱を与えていると思う。

とにかく今回は全編ワンカット長回しというコンセプトが完璧に活かせていた。ほんと良かったよ!たぶん次も作るだろうから楽しみにしてます(次の原題は「LAST ONE SHOT」とかにしますか?)
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