へちまびと

大日本人のへちまびとのレビュー・感想・評価

大日本人(2007年製作の映画)
1.8
松本人志監督の初映画作品。


途中まで結構面白いのがすごい。
ラストがすごい残念な感じになっているが、これは中盤までしっかり映画として面白くなっていることの裏返しでもある。


全体がもっとクオリティ的にゆるい感じだったらオチとしてあのラストでも成り立ったのだが、落差のつき方が悪い方に出てしまっている。
「映画」を期待してしまったのが良くなかったのかもしれないが、映画だからなぁ……


松ちゃんはこれより以前に「頭頭(とうず)」という映像作品も作っていて、めちゃくちゃ長いノリツッコミという構造は大日本人と共通しているが、頭頭のほうが作品全体としてはよくまとまっている。


頭頭は派手なエフェクトのない哀愁ドラマだったから、その憂鬱な感じとオチが喧嘩しない落差だった。
が、大日本人はとにかく中盤まで普通に活劇映画として面白いので、ラストまでその線を期待してしまうのだ。


もっとでかくなるはずの風船が途中で萎んだようなガッカリ感が拭えない。以降松本人志作品は手をつけてないが、もし松ちゃんがリベンジで大日本人2を作るなら是非見たい。