"私はアビゲイル…ねぇ、せっかくお会い出来たのに残念だわ…"
集められた"シナトラ軍団"…首尾よく誘拐は成功した…後は身代金5000万ドルの人質の少女を24時間子守りするだけ…楽勝だね…そう思っていた…人質の少女がその本性を現すまでは…
公開前から少女が吸血鬼であることは公表されていたのですが、コレは作品を観るまで秘密にしていた方が良いのでは?と感じていましたが、ちょいちょい捻りの効いたストーリー展開で中々魅せてくれる作品でした。
集められた"シナトラ軍団"は、犯罪のプロと呼ぶには憚れるちょっとポンコツ軍団で、一人一人のキャラ設定が個性的…だけど今一つその個性を活かし切っていないのがやや残念。
"フロム・ダスク・ティル・ドーン"とまでは言わないまでも、前半の誘拐シーンをもうちょい上手くまとめると後半のホラーが活かせたのではないかとは思います。
とは言え、いちいちバレエに拘りまくったアビゲイルちゃんは秀逸で、吸血鬼としての狂っぷりは新たな吸血鬼像を作り上げたのではと思います。
バンバン血飛沫上がるし、あのプールのグロさぶりもホラー映画として及第点かと…
不気味な洋館が舞台となる中盤から後半に強く意識したのは…そうゲーム"バイオハザード"の記念すべき一作目…いつの間にか自分がゲームをやっているかのような感覚に…
"シナトラ軍団"もアビゲイルもどっちも酷い輩なので、感情移入がしづらいのですが、どちらかの視点でゲームをやっていると考えると、非常に面白い"鬼ごっこ"のようです。
…"バイオハザード"にはどうしても勝つことができない最恐のブラック企業"アンブレラ"があるように、本作では…
色々ツッコミ所はありつつも最後まで楽しませてくれる作品なのでした。