絶妙にテンポ悪いけど、内容も負けじと気持ち悪いから逆にいい。イケメンだけど仕事できないってみんなに言われてる朗ちゃん、同僚で隣人は大泉滉、「大願成就」と一緒じゃんWアキラ。思い出旅行中に小山明子ほったらかしてトニー谷部長に猟犬の代わりさせられてお座敷呼ばれても四つん這い。腹立って谷と佐竹さんぶん殴って帰宅するや「墨と筆持ってこい」外ではダメだけど家は威張りくさる内弁慶ダメな朗ちゃんほんとヤダー、腹立ち紛れに箪笥を何度も裏拳で殴る朗ちゃんのキャラがほんと怖い信用できない。好きになったころの男らしい目に戻ったわ、って小山明子が惚れ直してる朗ちゃんの目が真っ黒でまた怖い。凧が大好き道楽者の父・三井弘二にしっかり者の母は桜むつ子、玩具問屋の実家に帰ろうとする小山明子をセキチエが喧嘩ふっかけテクで仲を取り持つエピソードとか痛快だったし、家間違えて大泉滉んちで裸になってなかなか帰らないシーンとかもよかったけど、この絶好調な通俗作に出ている小山明子のことを苦々しくみていた大島渚のことばっかり想像してしまう。怒らないでー監督ー。

間違えて隣家で肌着になる石濱朗、奥さん出てきて色々言われてもどっしり座ってのんびり、家で怒ればタンスの横っ腹ドスドスしたりと恐ろしい。評価されるのはビジュアルのみで任されるのはショーの受付、犬になって佐竹&トニ谷を睨みつけるあの目！硯持ってこいでまたまた書をしたためて陰気な大黒柱なら任せとけ。凧上げの地からやって来た三井弘次の地元どこ。

ジャック・ベッケルの映画を観ているようなイチャイチャぶり。石濱朗への小山明子の声色がエロい。