原作未読、ドラマ視聴済
とても良かった
正直ドラマは役者は良いが話は…と思っていたが、劇場版は話も良かった
まずは役者陣
ドラマでは出番も演技もあんまりだった齊藤なぎさが実質主役、かつ抜群の演技を見せた
ラストの圧倒的"陽"はアイドル出身の彼女ならではかも
またもう一人の主役、櫻井海音も一辺調子のドラマから一転、作中の台詞通り険の抜けた表情など自然体のとても良い演技
また二宮和也の満面の笑みなのに闇しかないドス黒さもとても良い
俳優陣は皆抜群の仕事を見せた
ストーリーに関しては
愛し方を知らない、嘘をつき続けたという虚構の存在"アイ"が、ただの普遍的な母親、我が子に無限の愛を注ぐ、その辺の普通の母親であると描くことで、愛を知らないと自分に嘘をつき続けたとする結末
復讐を果たしたあとにどう生きるか、を、目的を失っても人は生きていける希望や
どうせ人は忘れるとモノローグで語りながら、苦しみや辛さを乗り越えて前向きに生きていけることを描くラスト
露悪的な物語を描きながら、登場人物の大半に悪人はおらず、皆が前向きに進める強さを持つことで物語を締めたのは素直に感動した
売り方が違っていれば、もっと評価は変わっていただろうな、というのが本当に惜しい
