いしやま

旅芸人の記録のいしやまのレビュー・感想・評価

旅芸人の記録(1975年製作の映画)
3.6
アンゲロプロス監督の代表作。4時間近い大作。
20世紀中盤、ギリシャ激動の時代に翻弄される旅一座を描きながら、ギリシャ現代史そのものが映画になっている。
カメラが回りながらパンする長回しやロングショットで人物がフィギュアのように画面に出入りする感じは今で言えばある種ウェス・アンダーソン的にも見えた。
終盤は少しロングショットが減ってドラマ性が少し出る。描き方が淡々としすぎていて初見で、面白い!とは思えなかった。
ギリシャ現代史を簡単に頭に入れてから臨むとよい。