旅芸人の記録の作品情報・感想・評価

「旅芸人の記録」に投稿された感想・評価

まる

まるの感想・評価

3.6
まさかの四時間。
終わった瞬間に思わず「うおっ 難しい」と声をだしてしまった。
歴史を理解していなくても、何が起こってしまったのか、直感的に感じられるのは凄い。
砂

砂の感想・評価

4.3
1939年から1952年までの戦時・政治的混迷を旅芸人一座を軸に数多の国難に翻弄されるギリシャを描いた一大抒情詩的大作。

先に書くと、この映画は舞台背景がわからないと本当にわかったと言えないタイプの映画であり、私はそういう意味で半分もわかっていない。

上映時間が3時間50分もある。さらにカット数が極めて少なく、長回しがほとんどでカメラもスローに場面を写す。BGMもないことから体感時間はさらに長い。
1952年を中心として、回想の体で物語は進む。

本作は2つの物語で構成されているように思う。
1つは旅芸人を軸とした”群”、歴史。もう1つは、娘役エレクトラの”個”、今(便宜的な)。

顔もよくわからないくらい広角なパンフォーカスで群をワンカットに収める画が多く、ある地点まではほぼクロースショットがない。登場する旅芸人、ナチス、パルチザン、英軍などは個ではなく群として常に集団である。まさに歴史を俯瞰しているかのごとく、観客は第三者として物語を観ていくことになる。
ある地点からエレクトラを軸とした物語となるが、この辺りからクロースアップが増え明らかに演出のトーンも変わってくる。
監督インタビューで語られる制作背景にあった、1つの時間軸で現代の問題を描いたというのも多分だがこの辺の表現に影響していると思われる。

ギリシャ史を知っていないとわからないことが多く、さらに映画的な象徴表現が核となっているため、4時間近く考えながら観なくてはならず1度でわかる作品ではない。
画面左右での対立や劇中劇になぞらえている展開など、長大な尺の中で見逃すと話がわからなくなるシーンが多いので、集中力を欠かさないよう観た。

個人的にクリストリッツァの「アンダーグラウンド」が好きなのだが、あれを観た後と同じような印象がある(演出のタイプなんかは別物だが)
陽気な音楽が悲劇性を強調してるところなんか実に似てる。

今はただ単純にすごい作品であるという感想だ。これだけ観てもギリシャの混乱期の状況がなんとなくわかる。
近代ギリシャ史をちゃんと勉強してから、いつかまた観たい。
kei

keiの感想・評価

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見終わった後多分最後まで見た自分にきっと拍手します。ながーいワンカット、雑な編集、暗い内容etc…ですがいい作品だと思います。アンゲロプロスの中でもアンゲロプロス的リズムが一番出ている作品かと
冒頭、列車の到着。それはまるで、映画史の始まりを告げるかのような。

長回し。同一ショットで異なる時間軸のシーン。混乱。ワンシーンワンカットではなく、ツーシーンワンカットとでもいうのか?ギミックというには大胆で、精巧。

あと3回ぐらい見ないと咀嚼しきれないので、5年後ぐらいにもう1回見る。
のり

のりの感想・評価

3.0
途中で集中力切れた。
登場人物最後まで覚えれんかったし。
ギリシャ史もうちょい知ってればまだ見れたかなー
カメラに向かって登場人物がナレーションするのが斬新だった。
旅芸人一座を通してギリシャ近代史を描いた壮大な脚本、2シーン1カットを使った場面転換、カメラに向かってモノローグを語る舞台劇のような演出、素晴らしいと思います。
ラストの「おはよう、タソス」のシーンはすごく良かった!

以下、私の個人的な感想を書きます。画質の悪いDVDで鑑賞したのもありますが、遠くから撮影してるヒゲ面のオッサンの顔の区別がつかない…。登場人物の名前と関係性がわからないまま話が進んでいく(というか説明されてない)
1シーン終わるごとにwikipediaで説明を読んで理解してました…。
これ、映画館で見てたら、確実に冒頭の15分で意味不明になっていただろうな…。無知識で初鑑賞して内容理解できる人いるんだろうか…?
marika

marikaの感想・評価

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世界史で勉強した知識が映画を見る上で助けとなって良かった
わたしは霧の中の風景の方が好きかな 喉が痛くてそのうえ熱まで出ちゃって寝てたら一日が終わってしまい悲しい
ぱぐ

ぱぐの感想・評価

3.8
以前、ある監督が仰っていた『他とは違った映画。殆ど唯一無二に近い作品をたまに観てみるのも良い』というお言葉をふと思い出して、たまたま借りてみた。

この映画を理解するには前もって準備が必要だと思う
評価が1点でも満点でも「確かに」と同意できる。体調万全で、そして多少事前知識もあった方が良い。ゴッドファーザー程、長さは感じなかった。全てが新鮮に感じたから。
ただ、軽い気持ちで「来週辺りもう一度観ようかな」とは思わない。でも観て良かったよ。
テオ・アンゲロプロス監督作品。
レンタルDVDは2枚組、3時間52分の壮大なドラマであった。

1939年~1952年のギリシャを舞台に、随分と政治的背景を描きながら、タイトルの旅芸人を追うカメラ。

こちらは第二次世界大戦前後のギリシャの歴史などよく知らなかったのだが、「パパゴス元帥へ投票せよ。1952年x月x日が投票日」なる選挙カーが通り過ぎたかと思えば、(1942年)などのようにカッコ書きで年号を示してくれる丁寧な字幕。

この時代の遡及のしかたが凄くて、1952年の選挙カーが立ち去ってしまったかと思えば、カメラが右から左に振ると時代が遡るといった凄いワンショットである。驚きだ!

ワンショット、ワンショットが長く、スローモーション映像か絵画を見ているような感覚になるが、美しいシーンばかり。

しばらくしたら、また観たい映画である。
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