ジャン

デ ジャ ヴュ デジタルリマスター版のジャンのレビュー・感想・評価

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現実に過去が侵食してくるというと、シュミット映画の無表情で緩慢な動きをする男女たちの夢幻的な存在様態はそもそも通俗的な時間を超越していたじゃないかと思うし、今回もそれを観れるんだろうと期待して行ったのだが、『ミッドナイト・イン・パリ』でも観ているのかと思うくらい堂々かつ明晰に現実と過去が接続されて少々拍子抜けだった。そのためか、現実→過去→現実…と何度も似たようなことが単調に繰り返されているだけに見える。シュミットでなければこれをシームレスと呼んでいいと思うけど、もっと混濁させて夢か現実かどうでもよくなるような境地にまで行ってほしかった。
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