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ナショナル・シアター・ライブ 2024 「ディア・イングランド」のtrswのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしかった!!

コメディと哲学的思考をポップの中に昇華させていく、自分の大好きな英国総合芸術の一つの形!

民族や文化、階級の対立を克服し、世界を相対化するツールとしてのナショナリズムの可能性、というものを自分はまだ探っているから、自分は今の国際サッカーシーンへの興味が尽きないのだと思う(だからこそそれを戦争のメタファーのように捉える男性性とは意識的に対峙しなければならない! そこの切れなさの表象がリアルだったと思う)

そして中でもイングランド代表に強く惹かれるのは、過去と現在の呪縛に囚われ、世界から軽視されながらも、新しい時代への希望を示そうと、一進一退しながら苦闘する姿が悲しく、美しいからだ(僕が好きなスポーツ・チームは全てそう)

今なお毀誉褒貶著しいギャレス・サウスゲートだけれども、戦術以前の問題だったイングランドを前に進めた彼の功績はやっぱり大きく、だからこそ今、戦術に強い監督の力でいよいよ天下を!という気持ちになる
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