ベルリン国際映画祭コンペ

ベルリン国際映画祭にて。

面白かった。これ好き。
ピエロ・メッシーナ監督はかつてパオロ・ソレンティーノ監督作で助監督を務めていたそうだ。
スタイリッシュな映像はソレンティーノの影響あるんだろうか？

妻を亡くした男が最新技術でもう一度妻に会おうとするSF…だが…
既視感ある設定からほんの少しずつズレていく。
こういうのベルリンでは賞取らなそうだけど、クリスティアン・ペッツォルト(今年審査員)が好きそうというか、ペッツォルトの映画にSF捻り混ぜた感じ。

亡くなった人を(擬似的に)生き返らせること。クローン、DNA再生、記憶の移植などいろんな可能性がこの手のSFにあると思うが、本作は真新しくはなくてもそれの変化球版。

亡き大切な人を忘れられず擬似的でも再生を望んでしまう切ないロマンス、兄を喪失から立ち直らせたい妹、社会の底辺で生活のためにその需要に応じる者たち、それが交錯する終盤の展開。わたしは事前予想が頭の片隅に残ったままでミスリードされっぱなしだったので「なるほどね」と言いたくなった。
オチ云々抜きにしても、喪失感から抜け出せない者たちの話として好みだった。

結末を知ってもう一度見たくなる類の映画。

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• #日本未上陸映画ベスト◯◯_みむさん