エイデン

あそこの席のエイデンのレビュー・感想・評価

あそこの席(2005年製作の映画)
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ある高校の2年B組の教室ではテストが行われていた
そんな中 女子生徒の千佳は、テスト用紙に「トラナイデヨ」という文字が浮かび上がり恐怖におののく
そのままテストが終わると、どこかから流れるフレデリック・ショパンの『別れの曲』を聴きながら、千佳は「返すから許して」と呟きながら屋上へと向かい、そのまま飛び降りてしまうのだった
月日は経ち、この高校ではクラス替えもないため、千佳のいた教室は3年B組のものとなる
そんなある日 東京から加奈という生徒が転校してくることに
担任教師の市村は、どこか不安そうな面持ちの加奈を見て、前任の教師が急に体調を崩して休職したため自分もクラスに馴染めるか不安だと明かし、彼女を勇気づけるのだった
やがて3年B組の教室にやって来た加奈だったが、市村が自分のことを紹介する最中 クラスの真ん中にある空席に怪しげな影が浮かび上がっているのを発見
いつしか影も消え、自己紹介を済ませた加奈はその席に着くことになるが、何故かクラスメイトの雰囲気は暗く、舐め回すような視線が突き刺さる
唯一 右隣に座っていた男子生徒 祐樹が挨拶をしてくれるも、他のクラスメイトの態度は素っ気なく、加奈は居心地の悪い思いをするのだった
またクラス委員の本城からは、校内を案内してもらいながらも、クラス替えをしてもらえないか掛け合うよう勧められ、加奈の頭には疑問符が浮かぶ
放課後になり、加奈はどこかから『別れの曲』が聴こえることに気が付く
ピアノをやっていた加奈は興味を持ち、その曲を辿って音楽室にやって来るが、そこにはピアノがあるだけだった
そこへ音楽の女性教師の土屋が現れたため、加奈はピアノを弾いていたのか問い掛けるが、誰もピアノは弾いていないと言う
そして翌日から、加奈は何故かクラスメイトから小さないじめを繰り返されるように
その原因もわからないある日、体育の授業から教室に戻った加奈は、自分の机に「ワタシノセキ トラナイデヨ」という落書きがされているのを見つける
不審に思っていた加奈に対し、後ろの席の竹上は、加奈の席は“呪いの席”と呼ばれており、座った者は不幸になるのだと告げるのだった



山田悠介の同名小説を映像化したホラー映画

たまたま転校して用意された席が、座るとヤバい呪いの席だったという、地味に回避が難しそうな設定でエラいことになる物語
この手のにありがちな呪いや心霊ベースのホラーかと思いきやそうでもなく、割と物理での人死にが多め

少し笑っちゃうようなバリエーションこそ観られるけど、バイオレンス具合もそこそこ
まあちょっと良い演出もあるにはあるかな
とはいえ、それより気になるのはストーリーの展開で、ぶっちゃけかなり謎でもうギャグじゃんみたいなところも多い
おそらく小説時はあったであろう説得力も、映像化でアレなことになってる
真相が明らかになるころには普通に笑ってしまった

シリアスなのに展開は割と緊張感が無く、かなりアレな作品になってるけど、この当時 氾濫してた山田悠介原作映画の1つとしてセットで観てみましょう
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