このレビューはネタバレを含みます
他人事じゃない、インタビュー先は私だったかもしれない
大好きで大好きで堪らないアイドルからも、ファンダムからも認知してもらっていた「成功したオタク」だった監督が、件のアイドルが犯罪者となった後、「オタク」としての立場、考え、アイドルへの気持ちについて、同志たちに会いに行ってインタビューするドキュメンタリー
ヨーグルトマッコリのくだりで爆笑起きてた
あれは最高すぎる 本筋と全く関係ないけど、なにが起こってもこういう日常が続いていくんだよな、と思った
1番心に残っているのは、グッズを整理するシーン
最初は「絶対に許せない」って言っていた友達が、一緒にグッズ整理しながら思い出を語っていく中で「どうしよう、今は(そのアイドルのことを)悪く言えない」て言っていた
そうだよね、大好きだった気持ちも過去も消せないし、消さなくていいものだもんね
感情も思い出も全部詰まってるよね〜〜!!
「この時(このグッズを買った当時)はきっとまだ犯罪を犯す前だから!」だったり、少しずつアイドルを好きだった自分を肯定する言葉が増えていっていたのが印象的
あとはなんと言っても、監督のオンマ!最高
オンマも似たような経験があって、しかも相手は自ら命を経ってしまっていて
オンマの意見としては「死んではいけなかった。同情などなく、絶対に生きて償うべきだったんだ」
個人的には、彼がどういう環境下にいて、何が引き金になったのか、その中に社会の構造が関わっているのでは、みたいなどこか擁護めいたことをしてしまいそうなので、この意見は心に留めておきたいと思った
「あなたが彼の曲に救われたのは事実」
「“成功”“失敗”を判断するには、その過程も見なければならない」
正解(なんてものはないが)を提示するのではなく、娘に寄り添ってあくまでもの自身の意見を伝えてくれていて、よかった
その後、彼が控訴したことを知り「はあ?」ってめちゃくちゃ悪口言いまくってたのおもろい
監督、推しに「学年1位取ってソウルの大学入りな!」て言われて本当に有言実行したの格好良すぎる
いい作品だったな