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成功したオタクのゲルのレビュー・感想・評価

成功したオタク(2021年製作の映画)
3.3

韓国のものが好きなわけではないけれど、テーマに身に覚えがあったので鑑賞。
自分の場合は、高校時代に好きになった芸能人が数年後に強制わいせつ罪で逮捕された。
それなりにニュースになったし、被害者が存在する以上ファンを辞めざるを得なかった。
幻滅したのと同時に、裏切られた気がしてとても傷付いたし、今でも時々ふと思い出すことがある。
この作品は、やはりオ・セヨン監督が推していた元アイドル本人に届いてほしい。
内容うんぬんより、一連の事件から映画まで作ってしまうファンのエネルギーを感じてほしいと思う。
人前に立つ職業である以上、様々な人の運命を変えてしまう責任が伴うこともしっかり胸に刻んでほしい。
皮肉にも、事件がなければこの作品も生まれることはなかった。
元ファンの人々は様々な感情を抱いて当然だけれど、どうか彼を好きだった自分まで全否定しないでほしい。
いつか、思い出として昇華できるときが必ず来るはず。

作品としては、雑然とした印象。
もう少しまとめてくれた方が観やすい。
ただただ若い女性が思いの丈をぶつけているシーンが多く、単調にも感じた。
ところどころとても良いことを言っているので、共感できる部分は多かった。
ツンデレは韓国語でもツンデレなのだなぁ。

2024年に観たカラオケシーンのある映画8本目。
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