maverick

バック・イン・アクションのmaverickのレビュー・感想・評価

バック・イン・アクション(2025年製作の映画)
4.5
2024年のアメリカ映画。Netflix配給による、キャメロン・ディアスとジェイミー・フォックスの共演作。監督は『モンスター上司』のセス・ゴードン。


キャメロン・ディアスの10年振りの復帰作。これが何より嬉しい。キュートで美しい彼女がそのまま存在しており、キレのあるアクションも披露している。復帰に向けてきちんと備えたのだろう。ブランクを感じさせない女優魂がさすがだ。代表作である『チャーリーズ・エンジェル』を彷彿させるかのような活躍に、思わず目頭が熱くなる。

彼女の復帰作というだけでも話題性は十分で、それに合わせてNetflixは本作に相当力を入れている。『エニイ・ギブン・サンデー』『ANNIE/アニー』でもキャメロン・ディアスと共演したジェイミー・フォックスとのコンビでハードなアクションを展開。『ミッション: インポッシブル』のような世界を股にかけたスパイ映画であり、スケールの大きい娯楽超大作として大いに楽しめる。演出面でも映像面でもアクション映画としては一級品。Netflixしてやったりの渾身作である。

二人が年頃の子持ちの両親という設定が面白い。アクションはハードだが、ここにコミカルさが生まれている。思春期真っただ中の我が子に苦悩する描写にくすくす笑える。どんな凄腕のスパイでも、子供に手こずるところは普通の人と同じなんだなと微笑ましい。キャメロン・ディアス演じるヒロインと、その母との確執を描いている点も物語に広がりを与えている。父母と子、そして母とその母と、それらを含めた家族愛が描かれる。コミカル性が強い本作だが、親子愛の部分はハートフルで感動的。心温まる物語だ。

カーアクションにバイクアクション、銃撃戦に肉弾戦と、アクションシーンに見せ場が多くてアクション好きには大興奮。『007』や『ミッション: インポッシブル』にも引けを取らない。二人の息のあったコンビネーションも良き。音楽もノリノリで、とにかく見ていて楽しかった。

『101』のグレン・クローズ、ドラマ『SHERLOCK』のアンドリュー・スコットなど、渋みのあるキャラクターが光る作品なのも良かった。こりゃあ続編に期待しちゃうね。


おかえりなさい、キャメロン・ディアス。華々しい彼女の復帰が映画ファンとして喜ばしい。彼女が引退宣言した時は悲しかったけど、こうしてまたカムバックに立ち会えて嬉しい。映画好きを続けていると、こういう幸せがたくさん起きる。映画ってやっぱり良いものだ。本作が3700本目の鑑賞作。これからも映画好きであり続けよう。
maverick

maverick