フランスの夫を交通事故で亡くした女性作家、シドニ(イザベル・ユペール)
日本の編集者、溝口(伊原剛志)から熱心な誘いがあって、日本でのサイン会のために6日間、来日することに。
京都、奈良、直島・・・・・・溝口の案内で日本を堪能するものの宿で死んだはずの夫が現れる。
最初はびっくりしておびえるものの、だんだん慣れてくるシドニ。
溝口は日本では幽霊はどこにでもいますから、と説明する。
イザベル・ユペールが常に無表情で、日本の何を見ても表情に変化がないのであまり思い入れができず、夫を亡くした深い喪失感の中にひとりたたずんでいる感じです。
フランスに留学して文学を学んだという溝口の言う「日本人」が時々不思議で、フランス人監督の脚本なので日本人とは?という映画でもないので、なんというか雰囲気映画です。
亡くなった夫アントワーヌはだんだん姿が薄くなり、その分、溝口への興味と愛情が深くなっていくシドニ。
フランス語に堪能な編集者を演じた伊原剛志さんは、イザベル・ユペールと並ぶととても背が高くてなかなか素敵。
強烈なメッセージ性はないのですが、空気管がとてもいい映画。
2025年2月19日
柏・キネマ旬報シアター
伊原剛志さんはずっと台詞がフランス語で大変だっただろうなぁ、と見ながら感心。