転売屋が命を狙われる話。
何かが徐々に迫りくるような気持ち悪く重苦しい不安感。
どう見てもこの瞬間に恨み買われてるだろうな〜と観る側は分かるのに、当の本人は全く気付いていない。
そしてどう見ても呑気にしてる場合じゃない危機的状況でも転売の事で頭がいっぱい。
サイコパスというのはケタケタ笑いながらハイテンションに暴れる奴ではなく、このように自他共に無関心で淡々と目的を遂行できる奴なんだと改めて分からせられます。
ただ全体的にかなり間延びした印象で観ていてかなり疲れました…
「Chime」みたいにジワジワくる不穏な空気で押し通してきますが、123分という長尺の映画でこれはキツい…
クライマックスは割と火薬多めな銃撃戦に発展するがこれもやたら長い…
良くも悪くもVシネ感の強い銃撃戦なのでそこまで盛り上がる事もなく凄惨さがあるわけでもない。
各々撃ち殺される瞬間、無様で情け無い感じになるのは良かったけれど。
またそれまでがリアル寄りの真面目な展開だったのに、例の銃撃戦で唐突に少年漫画から飛び出してきたようなトンデモ人間が出てくるのも気持ち的について行けず…
自分好みの作風の映画な気はするのだが、鑑賞後は「あんまり面白くはなかったかな…」という感想が真っ先に出てきてしまった映画でした。残念。