因果応報の訓戒を垂れる物語。
前半は背筋がゾクゾクするような気味の悪さがあって、それがものすごく本作独自の味を醸していたのに、後半でそれが台無しとまでは行かなくとも、かなり勿体無いことをしているように見えた。前半のトーンを後半まで持ち越せれば大傑作になり得た。
ランティモスの『聖なる鹿殺し』や『ファニーゲーム』のような不条理かつゲーム的な要素、テーマや恐怖の質感的にトッド・フィールドの『ター』、他『ヒメアノ〜ル』などを感じた。
菅田将暉目当てで見たのに、奥平大兼が神でした。やっぱ大好きだわ。
今回の役回りが『ブレイキング・バッド』のトッドっぽかったのが余計自分に刺さった。
今の時代特有の「何考えてんのかわからない現代人」ってのがたくさん出てきた。ゲームの参加者にしろ彼女にしろ、吉井にしろ。
所々ご都合主義的かつ理解不能な行動とかが見えて興醒めした。それでも補って余りあるほどに前半が良かった。