このレビューはネタバレを含みます
転売屋の男が集団狂気の恐怖を味わう話。
黒沢組初登場ばかりの中で、やっぱり一番狂い咲いていたのは「Chime」でめちゃくちゃ相性良いのではと思った吉岡睦雄であったな。
役柄的には荒川良々が「Chime」の主人公っぽく狂気に足を踏み入れてしまった人という感じではあったけども。
吉岡睦雄、あっさり殺されちゃったけど、もっと観たかったなぁ。
というか、狩りをやってる側の皆さんは軒並みチャイムが鳴っちゃってる人達なのかなと思ったり。
岡山天音が撃ち殺される時のバウンドに、今作で一番の黒沢節を見たような気がする。
奥平大兼が演じる謎のアシスタント、佐野くんが無双して狩り側が全滅するのだけど、彼と車に乗っちゃって、主人公はもう地獄にまっしぐらって終わり方も何だからしくていいなぁ。
個人的には前半のジワジワ怖い感じが秀逸だったのだけど、監督がやりたかったのはどう見ても後半の工場での銃撃戦で、その落差に驚いたのだけど、何だかふとこの先見返したくなりそう。
