映画大好きそーやさん

ルックバックの映画大好きそーやさんのレビュー・感想・評価

ルックバック(2024年製作の映画)
4.6
Filmarks経由で試写会に当選致しまして、一足先に観させて頂きました!
結論から言うと、素晴らしい作品でした。
私の原作との関わりで言いますと、公開日に読んでしばらく呆然と部屋の壁しか見られなくなるほど、人生で1番の衝撃を受けた読み切り漫画でした。
私は小説をはじめとした創作活動を趣味で行っておりまして、筆が動かなくなり逃げ出したくなると、決まって原作本を読み直しています。通算、最低でも50回以上は読んでいると思います。
そんな私がお墨付きできるレベルで、本作は作り込まれ、観客を『ルックバック』の世界へと連れて行ってくれるものになっていました。
公開前なので細かいことは伏せますが、原作にあったエッセンスを最大限抽出し、58分間のアニメーション映画として最高のかたちで仕上げられていました。
藤野と京本がスクリーンで生き生きと躍動し、彼女たちの背中を見て私も個人で取り組んでいる創作活動を生きている限り続けなければなと、改めて思わされました。
声優を務められた河合優実さん、吉田美月喜さんの熱演は言うに及ばず、劇伴の作品理解度の高さ、原作からも通ずる巧みな映画的演出の数々に度肝を抜かれ、58分と短い時間の中で3回ほど粒の涙を流してしまいました。
もしかしたら、鼻をすする音で周辺の人たちにご迷惑をおかけしてしまったかもしれません。この場で謝っておきます。すみませんでした、作品が良すぎたものでつい歯止めが効かなくなりまして……!
冒頭からあっと驚く仕掛けがなされ、あれよあれよという間に没入していく、体験としての鑑賞は映画ならではで楽しめました。
あと、藤本タツキファンには堪らない小ネタも見受けられたので、ファンの方はぜひ探してみてください!
個人的に気になる点も幾つかあったので、それらは一旦のまとめを書いた後に付け足しておこうと思います。
興味がありましたら、ご確認ください。
こちらとしては何の(悪い)先入観も持たずに観に行ってほしいので、観ないことをオススメしておきます。
総じて、天才藤本タツキの描いた青春物語の、最適解的良作アニメーション映画でした!

※ここからは、気になる方だけ読んで頂く内容となっています。
個人的に気になった点は3点ほどありまして、1つは演出意図の分からない、冒頭部の月夜をグルグルとカメラを回しながら映すシークエンス、1つは随所に見受けられるカクカクしたアニメーション、そして最後の1つは藤野のクラスの担任の先生の声です。
どれも気にしすぎな可能性もありますが、初見時はノイズとして眉間にしわを寄せながら観てしまいました。
一応グルグルカメラワークに関しては後半部で対応している(っぽい)箇所があったため、そのシークエンスを意識してのものかもしれませんが、私の感覚ではあまり活きているようには思えませんでした。
カクカクアニメーションは、特に序盤に集まっていましたね。
2回目以降の鑑賞では、それほど気にならないことを祈りたいです。
先生の声は誰も指摘している人が見当たらないため、本当に私しか違和感を覚えた人がいない可能性もあります。
観た方は、ぜひご意見頂けると助かります。
公開された際にも、上記3点の確認がてら実費で鑑賞してくる予定です。
これらはあくまで私個人の意見なので、そういうことを思う人もいたんだ~程度に捉えてもらえると嬉しいです。
何卒よろしくお願いします!