USUMAYU

ルックバックのUSUMAYUのレビュー・感想・評価

ルックバック(2024年製作の映画)
4.5
情緒の振れ幅が若干の快感すらある
えげつなさ。
原作は読んでたつもりだったが
どうやらTwitterかなんかの1話無料か
何かで読んだだけなようでほぼ初見。
まず音楽が素晴らしい。そして原作絵
まんまの作画で動いている…。
予告の時からそうだけど京本が喋るだけで
なぜだかすごい泣けてくるのよな…。
雨の帰り道も素晴らし過ぎて泣いてた。
あの何とも言えない動きと音楽と声や
水溜まりを踏み越える様、ほんとに素敵。
一時間未満とは思えない密度の濃さと
1秒たりとも取りこぼしたく無い
繊細さがあった。
元々映画館では飲み物も食べ物も
買わない派なのだがマジで買ってたとしても
飲み食いする暇なんて全然なくて笑ったw


ストーリーはほぼ初観なためあの事件の
追悼の意があるとは思っておらず。
今もさまざまな事柄で
継続し続けている無力感、虚無感、閉塞感、
そう言ったものがしっかりと形を成していた。
自分の中のあの時、何か出来たのだろうか?
何が出来るのだろうか?何の為に?
そもそも意味はあるのだろうか?

明確な答えは無いんだろうけど
本作が祈りの一つであることは
間違いないと思う。
そして「配慮の強制は暴力だ」と言う言葉。
自分の中のポリコレ問題や差別しない
と言うこと自体が差別を助長しかねない。
当事者を表舞台に引き摺り出す行為は
正しいのか。みたいなずっとある
モヤモヤの言語化みたいで
これも他の言い方もあるだろうけど
ストンと落ちてきた。

パンフレットは残念ながらSOLD OUT
とりあえず原作は購入。サントラも
絶対欲しいな〜。
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