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ルックバックのcharoのレビュー・感想・評価

ルックバック(2024年製作の映画)
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見終わってから映画館出ていく時に、
一緒に見た友達とルックバックの話してたら、
2人して思い出し泣きして止まらなかった…


その友達とは美大行くための予備校で出会って、
美術、映画、音楽、アニメ、芸術以外にも、
いろんな深い話をする仲になっていって、
まさに藤野と京本みたいな時間を共有していて、
この映画私たちじゃない?って、
絵を描いてたり、創作してる姿を、
自分たちと重ねて見て、余計に泣けた…


しかもその子と一番最初に見た映画は、
まさかの『バタフライ・エフェクト』
数年越しに作品を通してまた巡り会えたこと、
こうして2人でこの作品を見れたことが、
まさに“人生のバタフライエフェクト“だった。
 

ここからは映画本編の感想↓
上には上がいるって知った時のあの感覚とか、
ライバルと思ってた相手に褒められて、
帰り道ルンルンスキップしてしまう感覚とか、
何か一緒に成し遂げた時に喜びを分かち合う
あの感覚も全部に共感がすごかった…


衝撃を受けた時、目も心も音さえも奪われて、
吸い込まれていく描写が、物語後半で、
全く違う演出として繰り返し使われてたりで、
表現の振り幅も、音の強弱も、とても面白い。


自分以外の何かに触れた時の化学変化的なものが、
些細な表情、手のハイライト、地面を踏む足の
深さ、スピード、目線、小さなところに、
たくさん散りばめられていて、内と外、前と後、
2つの相反するものの関係性を、より強く感じた。


中盤ドアを通しての4コマのやりとりでは、
きっとあの時、2人があそこで出会わなくても、
どこかで確実に巡り合っていて、
お互いを支え合っているんだろうなって、
世界線の想像がどんどん膨らんでいって…


わずかな風によって飛んできた紙が、
お互いの人生に影響を与えているように、
この作品に出会ったことで、きっと私の
人生の何かも変化していくんだと思う。


久しぶりに見た映画、かなり喰らった。
58分なのに受け取ったのは人生くらいの量。
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