ヨシダ

エイリアン:ロムルスのヨシダのレビュー・感想・評価

エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)
4.3
現代における「最高峰」の怪物映画。
シリーズを、フェデの執着的な純愛と拘りによって、見事に編纂している。
やり切った感が満載。

初見の印象だが、この2時間に過去作(全て)をギュッと濃縮したにも関わらず、噛み合わない箇所の一つも無い、完璧な作品になっていたと思う。

また、ファンでない人でも楽しめるのが良い。
物語はシンプルで、人物の動機付けは少し弱い様に思えるものの、主題のゼノモーフを引き立てるには丁度良い情報量だった。
事前知識が無い人でも純粋にパニックを楽しめる。

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特質すべきは造形。
昨今の怪物映画では定番のCGだが、この作品はアナログの「生々しさ」を強調する事に余念が無い。
特殊造形を多用してる点だけでも、初代を踏まえていて感動するが、そのクオリティが極まっている。
どうやらエイリアン2でも活躍したスタン・ウィンストンスタジオを継いだチームらしい。

ヨダレから粘膜、その透過具合に動きのぎこちなさなど、ゼノモーフが「生き物」である事を自然に主張する。
初代ゼノモーフからのコンセプトである「cockroach from hell」。
そのテーマを演出含めて表現していた。

総評として、欠点はおろか改良点など一つも無い、やはり「完璧な作品」だと僕は思う。
レビューとして恥ずかしい程に率直な評価かもしれないけど、これはAlienの集大成と言えるだろう。

期待を遥かに超えてきた。
再視聴が本当に楽しみだ。
ヨシダ

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