実はエイリアンシリーズはまともに観たことがない。子供の時にいとこの家で午後ロー的な番組が流れていて、「エイリアン」か定かではないのだけど、手首の血管がピクピクしたと思ったら、そこから皮膚を突き破って化け物が出てくるみたいなシーンを見てしまって、以降しばらくの間、自分の血管がピクピクする度に何かが体内に寄生していて自分は突き破られて死ぬんだと思ってしまっていたので、「エイリアン」とは距離を置いてきた人生だった。一種のトラウマ映画。
さすがに今はホラー映画を観ても怖くないし、公開前から話題だったので観てきたんだけど、前述の理由で今作が過去作と比べて面白いかどうかとか、過去作への目配せがどうとかは全然わからない。前置き長くなったけど、そういう前提で予習ゼロで行ってみて普通に結構面白かった。
まず、冒頭の宇宙の無音のシーン。スンって静まり返った本当の無音。こういうの体験するために映画館に行くっていうのはあると思っている。家や飛行機だと絶対雑音があるので本当の無音にするのは難しい。私はケチって通常のスクリーンで観ちゃったけど、IMAXで観ても良かったなあ。宇宙の映画の本当の暗闇とか静寂って日常で感じられないから。「ゼロ・グラビティ」とかも最高だけど映画館で観ないと意味がない。
そしてエイリアンとの攻防。私だったら100回くらい死んでる。月並みだけど、エイリアンがマジで気持ち悪い。ネタバレになるから言えないけど、後半のあるシーンが本当に悪趣味。褒めてる。
これ監督が「ドント・ブリーズ」の方なのね。そりゃあ相性良いわけだ。ウルグアイの方で、5分ほどの短編をYouTubeにアップしたら、それがサム・ライミの目に留まって、「死霊のはらわた」リブートの監督に抜擢されたらしい。何というシンデレラストーリー！
最後の最後まで気が抜けず楽しめたので、怖いの大丈夫な人はヒャッハー！！って言いながら観るのがおすすめ。子供が見たらトラウマになると思う。
〈以下、ややネタバレ言及※なるべくストーリーに触れず書いてるつもり〉
オフスプリング、当たり前にVFXと思いきや、人間が演じてるらしい。身長2m31cmのルーマニアのバスケットボール選手。相当おぞましいビジュアルでなるべくたくさんの人に見てほしい。
