個人的には「ドント・ブリーズ」2作と「蜘蛛の巣を払う女」は微妙と思っていたので、よくエイリアンの新作にフェデ・アルバレス監督を抜擢したなと最初に製作のニュースを聞いた時に驚いたものです。結果的には成功でゴメンナサイ(笑)
時系列でいうと「エイリアン」の約20年後で、この2年後に「エイリアン2」のなので本作はこの間の物語という事になりますね。
土台はエイリアン3の流刑惑星のような舞台設定で、それにこれまでのシリーズの色々なスパイス入れている感じで確かに原点回帰&シリーズリスペクトに溢れています。
「エイリアン」や「エイリアンコヴェナント」の音楽を使ったり。ルークの一貫したアンドロイドの役割や放つ台詞。あの女性が坊主頭だったり、エイリアン同様にしぶといウェイランド・ユタニ社の暗躍などシリーズファンには嬉しいと思う小ネタが満載。
エイリアンが大暴れまでが長いという声もありますが、ここは不穏さを溜めに溜めた演出でしょう。一言多くムカつくアイツが最初の犠牲者であって欲しかったがアテは外れました。不穏で不気味な雰囲気と希望から一瞬で絶望に変わるのはまさに「エイリアン」で良かった。
恐ろしさを超えた究極の強敵過ぎるエイリアンは健在。エイリアンとかくれんぼ&鬼ごっこも初代を彷彿させます。しつこ過ぎるくらいのエイリアンのしぶとさと生命力も圧巻。
なるほどここから「エイリアン2」に繋がる訳か…。
若者たちのエイリアンごっこ、やってる事が同じとか酷評も賛否も分かりますが、SFスリラーの金字塔という認識はあるものの、それほどエイリアンシリーズにこだわりはない私は充分に怖かったし楽しめた作品でした。
まとめの一言
「ウェイランドの理想という名の地獄は続く」