風来坊

ひかり探しての風来坊のレビュー・感想・評価

ひかり探して(2020年製作の映画)
3.0
韓国映画だけどワーナー・ブラザース製作。アカデミー賞を賑わせて以来、韓国映画も世界市場になって来てますね。主演はキム・ヘスさんでこの人は作品ごとに印象がが全く変わるからスゴい。

ミステリーなんですけどちょっと自分探しみたいな雰囲気があります。
中盤まではわざと事件の概要を小出しに散漫にしているために、ちょっと物語に取っ付きにくさはある感じでそこがあまり評価されてない原因かも知れません。
最初は自分の懲戒を避けるために事件に関わるが、亡くなった少女の境遇に自分を重ねるうちに事件に憑かれたようにのめり込む様が心に残ります。

ミステリーとしては別にハラハラも驚きも無く、事件が事件だけに敵に追われるとか命を狙われるとかも無く淡々としています。一応、捜査を早く切り上げろみたいな圧力はあるが大したものではなく…。
結末も中盤からほぼ見当がついてしまい、結局は見当とほぼ相違ありませんでした…。
あの登場人物の存在がすでに映画の中でネタバレな気がするんですよね。

しかし、ミステリーとかサスペンスでは暗い韓国映画にしては珍しい結末かなとそういう意味では意外性はあるのかも。
結局はミステリーというより少女の魂や遺族を救うようで、女性刑事自身の魂の救済でした。悪くは無いのだけどミステリーとしては構成が甘く残念でキム・ヘスさんの演技力に随分と助けられた感じの作品でした。

まとめの一言
「自分自身を探す」
風来坊

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