このレビューはネタバレを含みます
私にとっては古典のような作品。ミステリー・サスペンスに分類される作品ですが、ラブロマンスとしても素晴らしいと思いました。
本当はキム・ノヴァクではない女優がヒロインを演じる予定だったと聞きますが、むしろキムのような悪女感漂う女優でなければ成立しない作品だったと思っています。ジェームズ・スチュアートがそんな彼女と恋に落ち、苦しみ、そして幻滅し、再び結ばれる…かと思った瞬間、風速500mで吹き飛ばされたかのようなエンディング。良い意味でヒッチコックらしくないかもしれない、まるで夢を見ていたかのような、不思議な感触が残る映画です。