Boss2054

遠すぎた橋のBoss2054のレビュー・感想・評価

遠すぎた橋(1977年製作の映画)
4.8
ショーン・コネリーさんの90歳の誕生日だから観た。
多分、NHKのコネリーさんファンが誕生日に合わせて放映したに違いない❣️
やるな、NHK‼︎
007ではなく、遠すぎた橋、ト来たモンだ。

さて、遠すぎた昔に一度くらい観た記憶はあるのだが、
殆ど、初見。
1977年の作品だから、スターウォーズと同じ年にアメリカでは公開になったのね。
そんなワケで、ホンの構成が真っ向勝負。
そんなワケのそんなワケは、
スターウォーズ以降にホンの構成術が変わったので、
ハリウッド製の作品でも80年代前半までは、真っ向勝負の構成のホンが多いト云うコト。
つまり、日本で云うところの起承転結。
なので、導入部にフックなどなく、
作戦説明のシーンから地味に物語に入る。
今だったら、派手なフックのシーンを見せてから、
回想ト云うテクニックを使って、作戦説明のシークエンスに戻るだろう、ト思う。
そんなワケで、今流のド派手なオープニングシークエンスに慣れてしまった目には、
いささか退屈に思える。
が、ココのシークエンスで描かれているコトは重要で、
コノ巨大な作戦がいかに無謀なモノだと云うコトがきちんと描かれている。

何でもそうだが、
巨大なモノは、動き出したら、それが間違いだであると気が付いても、無謀であると気が付いても、もう、誰にも止められないのだ‼︎

映画もその巨大な作戦を描くにあたって、
いささか大味な印象を拭えない。
作戦全体を描こうとするばかりに、
どうしてもキャラクターが置き去りになる。
大脱走や戦場にかける橋になれなかったのは、その所為ではないだろうか?
どこか一つの戦場のシークエンスを描くコトによって、
その全体像が理解出来る様な、
例えば、ダンケルクの様な構成の方が良かった気がする。
あ、もちろん、個人的な見解だけれど…。

それにしても戦闘シーンの再現は素晴らしい‼︎
特に爆発シーンが説得力がある。
マイケル・ベイの爆発の様に、
花火、花火していない。
殆ど、煙が上がるだけだ。

それとやはり、大落下傘シーン‼︎
CGのない時代にコレは凄い‼︎
ホントにやってるンだろうな。
ただ、飛行場のシーンで懐かしのマットペインティングも使われてるし、
ミニチュアの大爆破も使われている。
70年代の大作映画ぽくて嬉しくなる❣️

役者さんは、オールスター映画なのに、何となくみんな不完全燃焼感がする。
ジーン・ハックマンさんなんてもったいない…。
でも、ロバート・レッドフォードさんは良かったな。
始まって、2時間してから突然現れるのに、結構良いとこ持って行く。
絶頂期だったんだろうな⁇
スターのオーラが半端ない❣️

個人的には、
銃で脅された軍医さんのエピソードが一番のお気に入り。
こう云う人間ぽい描写がもっとあれば、深みのある人間ドラマとしても成功しただろうに…。

エンドロールのストップモーションの画面の左端に子供が一人映っている。
コレこそが、監督、リチャード・アッテンボローのメッセージだと勝手に受け取った❣️
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