いわやん

天城越えのいわやんのレビュー・感想・評価

天城越え(1983年製作の映画)
4.6
松本清張原作

ある印刷会社に、老紳士が仕事の依頼におとずれる。
その内容を見て、驚く社長。
印刷依頼された書物を見て、社長は40年から前のある事を思い出す・・。

この作品、松本清張原作ですが、他の作品と違い非常に味わい深い作品です。

社長の健造が、14歳頃に、天城の峠で出会った遊女崩れのハナ。

私は、ある意味純粋な恋愛劇だと思ってます。ハナが警察に護送されようとする時、健造が思わず涙目で近づこうとした時に、ハナは全てを悟り無言で制止して「さよなら」と声も出さずに・・。

久しぶりに見ましたが、やはり素晴らしい作品です。

田中裕子が、一番活躍されてた頃で、この作品でもBGMとともに魅力溢れる演技が良かったです。

で、少年期の健造役の伊藤洋一は、TVドラマの「浮浪雲」の新之助役でも有名でしたが、この作品で少年期の淡い恋心と、感情にまかせる猟奇的な行動を見事に演じてます。
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