雨宮はな

蛇の道の雨宮はなのレビュー・感想・評価

蛇の道(2024年製作の映画)
4.0
親切設計で観やすいながらも、余韻が残ってじわじわくる感じはまるで蛇が通った跡のよう。
私たちの心にも蛇の道が残される。

日本人監督による、日本人が主演の、フランス映画(入門編)。
「えっ、どっちなの」と気になる要素があるのが、しっかりフランス映画っぽい。
エンドロールをぼーっと眺めて、少し気持ちと頭を落ち着ける時間をとったら「ねえ、あれってさ!」と思わず語りだしたくなる。

柴咲コウさんの発音は半年で準備したとは思えないなめらかさ!
フランスの抜けるようで含ませる音が上手だった。
立ち姿はフランスの街になじんでいながらも、どこか武士を彷彿とさせる。
フランスで活躍しているアジア系女優さんを連れてきたのかなと思わせる、馴染み具合に拍手!
ラストシーンのまなざしがとても印象的。
私はあそこでようやく彼女を蛇だと感じた。
雨宮はな

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