何かを描いていそうでそうでもないという印象を受けたかな。
優等生見せて消化して終わってしまう映画は端的に勿体ない。
びっくりなのは監督が撮影と編集権も持っていること。編集権はいいけど撮影は別に任せた方が良い。
どのような演出家でもあまりうまくいった試しがないから例外はあるが
良いショット(季節が冬から春に変わる時の一連ショットは素晴らしい)がショットと被写体の親しい。
また、逆光の絵は綺麗だけどそのものためにしかなってないかな。
女の子が非常に良かった。
笑顔であってもどこか嫌悪感を漂わせつつ、ちょっとした出来事でキャンセルしてしまう危うさをしっかり表現されていたとは思うよ。
監督の努力かは疑問が残るけど
あとこれで良いのだろうかという事。
ナミビアの砂漠などとまとめて若手作品特集で盛り上がっているけどかりにそんなまやかしがあるのだとしたら、外的圧力がない若手作家はもっと自由にやっていいのではないかな。
年齢と経験で映画が撮れるようになるってのは甚だまやかしだから。
鍛えないと、すぐ周りの外的圧力に屈してある種妥協すら気づかなくなりながら消費する映画を量産してしまいかねない。
一方で別に悲観には思わない。
ベストテンで無理矢理10本も上げる文化が未だにあるけどホントに良い新作映画なんて年1本あれば充分。
そんな簡単に優れた映画が量産されるはずがない。世のエセ批評家が甘すぎるだけでホントは甘くないよ
蛇足だけども「クラウド」の予告編をみたら不安しかないな。
これバカが予告編を作っているか、黒沢清が本当にショットが撮れなくなってきているかのどちらかだ。