【第74回ベルリン映画祭　ジェネレーション部門出品】
アスリ・オザースラン監督の長編4作目。ベルリン映画祭ジェネレーション部門に選出された。

まぁまぁ。青春ものとしてそこそこよく出来てはいるし、トルコ移民の立場を描いた社会派としても機能している。絶妙にバランス感覚を保った作劇は評価できる。

ただ、途中で起こるある重大事件に対する見方で評価が分かれそう。個人的にはいくら相手側が悪くても一切主人公が罰を受けないのはなんかモヤモヤした。罪悪感を抱えているような描写があればよかったんだけどそれもなしであの終わり方はちょっと納得できなかった。

正統派によく出来た映画ではあるものの、上記のモヤモヤが残る作品だった。思うに展開が急すぎたのでは。テーマの裁き方は評価できるものの、とってつけたような急展開は微妙だったように思う。

• #第74回ベルリン国際映画祭