ノーラン監督の初期作で、一時間ちょっとの作品
少し映画ばなれしてしまっていたので、短めの映画がみたいなあと選んだのですが、ぎゅっと集中して観やすくて面白かった
登場人物はほぼ３人のみで、起きる出来事はごく細やかな軽犯罪…かと思ったら二転三転する事実を時系列をシャッフルして提示されるので、何気ない場面が鮮やかな伏線に変わる瞬間がとても気持ちいい
不遜な言い方だけど、良くできてる！って唸りたくなるし、洗練された情報運びにはラーメンズのコントを連想したりもしました
でも気になるのは、細やかで手間のかかる仕込みをやってのけた彼がしたかった事って、結局痴情のもつれのことだったのか？ もう一人を巻き込んでまでする必要あったのだろうかってことで、彼女を殺して死体を見つからないように徹底的に処分して失踪扱いにしてしまえば、それで事は足りる気がする
そうじゃなくて、彼をデコイに仕立てるやり口を実行したのは…複雑な犯罪計画を立てて彼を陥れることそのものをやりたかったからなのかな？ なんて想像してしまう するとどこか香ばしい物語のようにも感じてくるのでした
