のとか

ピクニック at ハンギング・ロック 4Kレストア版ののとかのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます


光と女学生たちの切り取りが極めて妙
コアラと鳥とカメレオン(イグアナ?)

冒頭からストーリーの端々に
印象的に描かれるコルセットと抑圧的な教育
岩山での俯瞰の視点 意思を固めた後ろ姿

社会が抑圧的であることは確かなんだけど
その中で求める自由がみんな違うという
メッセージを私は受け取れた気がする
画一的な自由もまた不自由だよねというような

作品ができた時代の解像度が低いので難しい
時代で区切って他の映画をみてみるのは良いのかもという気づき(ここで活きる大学の講義)

勝手な想像たらたら
・どうとでも取れる(ように見えた)無機質な表情のミランダは学校とか家庭とか限られたものではなく世界そのものに蔓延する不自由から逃れたかった?
・コルセットだけ外した状態で見つかったアーマは学校という閉鎖空間に辟易していた?結果として家族のもとに戻ることを叶えたのかも
・マクロウ先生は男性的な知性という社会側から押し付けられるイメージから逃れたかった?(だから自分の外側に纏わりつく衣服を脱いでいた?)
・セーラにとっては、みんなが逃れたがっている抑圧的な空間こそが彼女の人生の中で一番自由な空間だったのかもというのが結構きつい
・クラスメイトの激昂はある種の羨みなのかな
・校長先生もきっと自分を役割に押し込める抑圧から逃れたかった

マイケルは岩山で何を観て聴いたんだろう
自分の想像を遥かに超える抑圧への叫び、それを聴いてもなお想像しきれない底知れなさに怯えていたのかな〜と妄想をもやもや

この時期にこの作品が上映されることそのものもメッセージなのだろうかね
のとか

のとか