『aftersun/アフターサン』のシャーロット・ウェルズ監督、大学院時代の短編作品。
以前彼女の短編作品は『Tuesday』しかFilmarksには登録されていなかったので他の短編作品の感想もまとめてそこに書いていたんだけど、どうやら登録されていたので、改めて感想を書いておく。
彼女の短編はこちらで観れます。
https://charlotte-wells.com/
『Blue Christmas』(2017年)
在学中、卒業制作として作られた作品。
舞台は1968年、スコットランド。
精神的に乱れた妻と、それをストレスに感じている息子。
そしてそんな家族を持ち、借金取りを生業とする夫のとある1日。
夫目線で描かれるこの短編は、同時期に作られた他2作に比べて物語性が1番強い。
けれど、妻がそうなった原因は描かれない。
朝、夫はそんな妻から逃げるように仕事に向かい、様々な家庭から借金を徴収しに行くが、帰ると妻の痛みを黙って受け入れる。
ラストは不思議な余韻が残るけれど、ウェルズ監督らしい痛みとの真摯な向き合い方が伝わる一本だった。