人生最大の教訓を与えてくれるギャグ映画。
期待を大幅に超えてきた作品。
まさに元祖アメリカコメディ映画。センスの良いギャグやアメリカンジョーク満載。2000年代は"アメリカのコメディショーの絶頂期"だが、そんな中制作されたのが本作。
ジャンルとしてはコメディだが、本作は"時間"と"家族"を扱っている。人生の大切な時間を望まぬ形で失ってしまい家族を無碍にしてしまった男の悲劇は感動的。泣けるというよりも胸が引き裂かれる。自分と当てはまっている部分が思い当たってゾッとする。
だがその悲痛な部分は最終的にはギャグ映画の力で中和されており、悲しさではなく教訓が残る。
映像美も素晴らしく、セットの作り込みが目を張るものがある。時代の変化に合わせたセット作りはさながら、ほんの一瞬しか使わないセットにも気を遣えているのは観ていて嬉しい。
最後の方は近未来なセットが出てくるが、本作はギャグ寄りの映画なので、セットが大袈裟だったり非現実的でもそういう世界としてすんなり頭に入ってくる。
早送りや一時停止の編集も不自然さがなくて良好。
教訓系映画なのだが、コミカルさとシナリオの単純な面白さのお陰で説教臭くないのが好感を持てる。