ねぎおSTOPWAR

獣の終末のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

獣の終末(2010年製作の映画)
3.7
『私のオオカミ少年』『スペース・スウィーパーズ』の、チョ・ソンヒ監督長編デビュー作です。
スターチャンネルの【韓国コンポヨンファトゥクチプ恐怖映画特集2】での鑑賞です。
今作ではチョ・ソンヒさんは脚本/監督/編集を担当しています。是枝裕和監督と同じ。・・ただ予算的な問題でしょうか? いずれにせよ編集には<監修>としてキム・サンボムさんが付いていました。大ベテランの名手ですから、相当のこと教わったなんじゃないでしょうか。

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学生を辞め未婚の母となるため、スンヨンはタクシーで田舎の実家に向かっていた。途中、横柄で怖い相乗り客が乗り込んでくる。何かをカウントダウンしながら、スンヨンとタクシー運転手の個人的秘密もズバズバ言い当てていく。そして「歯と顎の大きな白い天使が地上に降りてきて、太陽から風が吹き、全てが停電する。4、3、2、1…」と言った後、世界は、滅亡した!ほぼ無人の荒涼たるド田舎で、スンヨンの黙示録巡りが始まる。
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って話なので、わしの苦手なキリスト教感溢れる設定なわけで😅😅
とは言え「哭声」のようにぶっ飛んでいるとそれはそれで面白い!だから楽しみに観ました。・・まあこれもこれでマンガチックと言うか受け入れやすい感じはありましたよ!
むしろ鼻につくのは主人公の心情と言うか行動なわけ。それもこれも役者の演技力の問題なのか脚本の問題か・・。いや!パク・ヘイルの言うことなんて聞くんじゃない!!黙示録??なーにが人間への警告だ!イ・ミンジ、そうだ!お前の思う通りに進めばいいんだ!全てを仕切るヤツなんているわけがないんだ!!!

この映画の主人公を演じたのはイ・ミンジ女史で、これがデビュー作かな?
そして神役がパク・ヘイル。残念なおっさん役にユ・スンモク・・彼の演技が今作に味わいを与えていますよ。上手い人ってどんな役やらせてもきちんと仕事します!

おそらくは予算的な背景から、相当に自然の光を利用したロケ撮影が行われています。
片割れ時から闇へと移る時間を利用した、かなり巧みな演出が見られ、クスッと笑えますよ。「あー、こうやってそれを解決するのね!」とね。

それなりに興味深い映画でした。スターチャンネルさんありがとう!!


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