マサルさん

痴人の愛 リバースのマサルさんのネタバレレビュー・内容・結末

痴人の愛 リバース(2024年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

シネマート新宿にて視聴。谷崎潤一郎の小説の男女逆転版で、なおみが若い男子・ゆずるに翻弄される。
序盤が「君はペット」のような甘い展開である中(婚姻届を提案する様子などは男女逆転もあり甘酸っぱさがたまらない)、合間のなおみのモノローグや散財行為で感じられるよう、堕落の方向へと進んでいく。むしろ現代目線だと「ホストに貢ぐ」的な構図にも感じられる。
後半、女子劇団員とのやりとりでなおみが一瞬戻れたものの、ゆずるが悪魔的な人懐っこさを発揮し、物語の最後に冒頭のシーンが再度写り、ああこの表情は確信犯だったのかと思わせる(個人的にはそこまで説明無く馬乗りのままで終わってもよかったかなぁとも)
舞台挨拶付きの観賞で「足の美しさが注目点(笑)」との話だったが、最初のジェンガのシーンは官能的。逆にお風呂のシーンは主従性が強調されるが官能的ではない(その後濡れ場はあるけど、そこで足を取り立てピックアップしてるのでもなく)。
それにしても終盤にゆずるが言い放つ「ままごとみたい」という表現は痛くて悲しい。
(最後余談としてラブホテル?で、同時上映の『卍リバース』との一瞬のすれ違いがあったのにちょいとニンマリ)