HidekiIshimoto

死刑執行人もまた死すのHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

死刑執行人もまた死す(1943年製作の映画)
4.0
1942年に実際に起きたナチス副総督ハイドリヒ暗殺事件から着想を得た反ナチ・レジスタンス映画屈指の傑作、とwikiにある。昔観た時はいまいちの記憶だったけど、今観れば反ナチ映画の原型として確かに屈指で、これをつまらんと言うのは『月世界旅行』をつまらんSFと言うのと同じになる、そういう傑作。緻密な展開はヒッチコック並だし、切れ者悪役のユーモラスな魅力はたぶん『イングロリアス・バスターズ』の元ネタ。タランティーノ並の残虐描写はないけど、あんな人達に負けるわけにはいかないんですって感じにばんばんこの世から排斥されるチェコ市民。労働者を汚いブタどもと呼ぶ麻生副総理じゃなかったハイドリヒ副総統。は銃撃で死亡。そもそもナチは政党じゃなくてただのカルト。うーむねじれてリアルだ。最後NOTの文字が突き刺さる。けどちゃんと対抗法も示してるフリッツ・ラング。