死刑執行人もまた死すの作品情報・感想・評価

「死刑執行人もまた死す」に投稿された感想・評価

フリッツ・ラング監督の傑作!

2002年12月14日、鑑賞。

タイトルからして面白そうだったが、観てみるとビックリするほどの大傑作。

ヒッチコックのサスペンスを凌駕するほどの緊迫感。
リンチ・シーン、拷問シーンなどは圧倒的であり、観ているこちらが守ってあげたくなる気持ちになる。

ラストが「THE END」ではなく「NOT THE END」というのは、第二次世界大戦中に製作された映画であり、ナチスが存続していたからだろうか…

凄い映画である。
Mitsunoir

Mitsunoirの感想・評価

4.0
恐怖を前にただ絶望するでなく一縷の光を掴もうと、自らの自由を勝ち得るため闘う勇気、一矢報いるという意思、これでこそ人間だ。戦争というと銃撃戦やミサイル、航空機爆撃などの物的破壊が目に見えてわかりやすいし記録・記憶にも残る。しかしそこで忘れてはいけないのが恐怖による意思の支配ではないか。考え方にもよるが、死を恐れず、痛みを受け止め、抵抗する姿は素晴らしかった。

P.S. どうしても思い出してしまうのは、進撃の巨人ですね。心臓を捧げよ、この小さな反撃も人類にとっては大きな進撃だみたいな。
ゲシュタポはもちろん怖い。でもマーシャを取り囲んで、小突いたり笑いものにしたりするチェコの人たちも怖い。そんなふうな描き方をしてると思う。影の演出は好き。
ウォルター・ブレナンなんて出てた?って思って調べたら、お父さんだった。びっくり。
あやな

あやなの感想・評価

3.8
ブレヒト×ラング、夢のコラボ。陰影のある演出やプロパガンダとはいえしっかり作られた脚本は流石。
むちゃくちゃ面白い!
黒澤の『悪い奴ほど〜』も然り、
権力への闘争と自分が取る手段に対して疑問を感じる人間性を捨てきれないヒーローの姿には引き込まれる。最後のシーンにはしてやられた気分だよ…
ラング作品の中でも一番役者が濃い!
フリッツ・ラング、いつも通り陰影の効いた画面が冴えるんだが、人物の影演出がロジカルに見えた。
この映画、「闘争する人物」には影を纏い、そうでない人物には影が演出されない。
特にゲシュタポの人間、地下組織の人間には常に影が目立つ。
町で交差してしまったばかりに地下組織に関わる事になってしまった彼女は家族と己の為に諜報戦に加担せざるおえなくなる。
そんな彼女に影が演出される瞬間がとても哀愁に満ちていた。彼女も、間接的であれ命のやり取りの歯車になってしまう。
あーぁ

あーぁの感想・評価

3.8
前にフォロワーさんにオススメしてもらってレビューするする言っときながら三年くらい経ちました。
いかがお過ごしでしょうか?


ラングは『M』だったかな?
あれしか観てなくてあれはサイコ・スリラーだったけどこちらはナチスのゲシュタポとチェコの市民との駆け引きと攻防を描いた戦争サスペンス。


いやぁナチスって怖いですね。不当に捕まえて銃殺とか。プンスコ
子供裁判官の痴漢はひどいのでとりあえず死刑。より怖いです。


アメリカ受けを狙ったとかなんとか言われてますが、ラングも殺されかけたんや、そりゃあ亡命してハリウッド行ったらやりたい放題したいですよ。

(not)THE END…意味深やなぁ
DKeita

DKeitaの感想・評価

4.0
傑作。面白い。少し尺が気になるが。ラングはアメリカに避難して良かった。

ノットジエンド〜
pika

pikaの感想・評価

5.0
1942年にドイツ人のラングが今作を作ったってのは凄いことだし、プロパガンダ的ではあるけれども占領された視点からとは言え虐殺されてばかりの悲惨なドラマではなく、メインたるところはチェコスロバキア人の民族意識や不屈の魂ってところがとにかく素晴らしくてワンワン泣いた。

史実がどうこうとか説得力がどうこうとかも余所に置いておき、強烈なメッセージ性や意図すら呑み込んでしまうサスペンスとしての娯楽性や巧みなるドラマ展開がめちゃくちゃ面白い。完膚なき着地で終わらないところも素晴らしい。
途中何度も長いなぁとダレるところはあるけど、終わってしまうとなんて無駄のない洗練されたドラマであろうかと讃えるレベルの完成度だった。

店屋の女主人や詩の朗読、高らかに歌い上げる歌声まで、涙腺刺激されっぱなしで胸が熱くなる。
恨めしくなるほど有能なゲシュタポの警部や「家族や恋人さえ誰のことも信用するな」という父の言葉が戦時下の絶望的な空気をこれでもかと漂わせているところにキャラクター一人一人が秘めたる決意をし、無言の結束力にて集う民衆のパワーがラストのカタルシスに繋がり心の底から感動した。素晴らしすぎる!!

夢中になってかぶり付いたとは言えず集中力は散漫気味だったけどこの激アツなドラマは問答なしに最高!
紗也

紗也の感想・評価

3.2
第二次大戦中のチェコで起きたナチ高官の暗殺事件を下敷きに、そっから一年も経たない戦争の最中に撮られたプロパガンダ映画。同事件を扱った『HHhH (プラハ、1942年) 』を読んでいたため、前提知識高いぜ余裕だぜとタカをくくっていたら、何と歴史ドキュメンタリー要素は無い、ほぼオリジナルのサスペンス。暗殺シーンすら描かないストイック振りに対して、ナチ側の追い込みは想像力を掻き立てる描写で、実はプロパガンダにかこつけて撮りたいサスペンス撮っただけのようにすら思えた。アメリカ亡命したユダヤ人監督が撮っているのに、クリエイター魂優先ってのはある意味すごい。展開が読めなかったせいで2時間ちょいみっちり面白でした。
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