期待しすぎた感はあるが、中々良かった。使徒座空位を埋めるべく行われる選挙を軸に、陰で蠢く思惑と奔走する中間管理職が作劇を引っ張っていく。あまり馴染みの無い題材ではあるが、超シンプルで分かりやすい。もっとドス黒い権力闘争になると思っていたらスキャンダルの発覚→失脚が基本で、あまりアクションにバリエーションが無い物足りなさはあるが、赤・白を基調にしたカッチリした画作りはかなり垂涎もの。様々な思想・人種が入り交じり、凝り固まった家父長制によって形成されたシステムの中、神に目と耳を与えられた存在が口を開き、自らの肉体を神の創造物であると言い放つ存在が台頭する展開には爽快感もあり、現代にこうしてこの題材を再構築した意義も感じる。あとはスタンリー・トゥッチのイケボが箱の中を響いていてやられました、亀のメタファーは全く分かりません
