このレビューはネタバレを含みます
アカデミー賞脚色賞の受賞作品。作品賞を受賞するかもしそうだったが、この賞は万人受けする作品が選ばれる傾向にあり、作品賞の受賞は逃した。個人的には期待が高すぎてガッカリしたが、好きなタイプの作品ではあった。全体的にインパクトに欠けていた。候補者の蹴落とし合いも全て想像を超えてくるものではなかった。ラストの新教皇の性別に関するどんでん返しもインパクトが薄かった。個人的には爆発事件の犯人が候補者の誰かや旧教皇だったら面白かったと思った。ガッカリしたポイントはサスペンス要素はあったが、緊張感があまりなかった点や犯人が分かる場面があっさり行きすぎて見せ方が上手くなかったと思う。旧教皇が死ぬ前に裏で手回しをしていた点は面白かったが、それも見せ方が少し微妙な感じがした。しかし教訓はあった。コンクラーベ前にローレンスが語った「確信」に対する恐怖は考えさせられるものがある。この作品がアカデミー賞にノミネートされるということは多分自分の感受性に問題がある気がする。
2025.4.7