ディオールのデザイナーだったジョン・ガリアーノがいかにして成功し失墜したのかを、本人と周囲の証言を元にして構成したドキュメンタリー
激務とパートナーの死去で精神状態が最悪になり、泥酔時のユダヤ人差別発言で一時期ファッション業界を追われてしまうんだけど、私は正直な所これがこの人の素なんだと思った
差別意識は無いけどナチュラルに失礼な人で、昔から大なり小なり無意識に他人を傷つけることが多かったんじゃ無いだろうか
自分の尺度でしか物事が見えておらず、マイ・ワールドに没頭してしまうというか
(ただ周囲の人々もそれを理解しているから、復帰に手助けをしたりサポートしたりしてるのかな)
お金への無頓着なところも、なんかそういう所が出てると思う
あと散々触れられてるけどファッション業界におけるデザイナーの仕事量ってやっぱり異常で、これはアレクサンダー・マックイーンの時も思った
過去のコレクションについて、本人が意外と裁断や繊維についてまでしっかり語っていて、やっぱり服飾に対する愛や探究心はしっかりあったのだな
ケイト・モスがポケ〜っとしながらランウェイを歩くシーンよかった
あとこんなこと言うと怒られるかもだけど「ユダヤ人を侮辱するとこんなことになるんだぞ!」みたいな恐ろしさはちょっと感じた
現在のイスラエルの無分別な攻撃(ポケベル爆発とか)を見てると、ユダヤ差別をするといかに大変な事になるかを表しているかが伝わってくるというか
これが黒人や東洋人相手だったらマーク・ウォールバーグみたいにもっと早く復帰してただろうけど、ユダヤ人は金とパワーがあるし…
アルノー氏が神様みたいな扱いで面白かった
まあフランス基幹産業のトップだからな〜
そしてディオールのブランドヒストリーはラフ・シモンズの『ディオールと私』に続く
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ヤバいくらい上映中にビニール袋をカサカサ言わせてたおばさんマジ許せない
劇場外から食い物持ち込んで一人パーティーする人って意外と多すぎ