hanami

シャイニングのhanamiのネタバレレビュー・内容・結末

シャイニング(1980年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

今更すぎるけど勇気が出たので見た!怖いシーンを断片的に知ってると人間観る勇気が出ないものです!出てくる人みんな顔が怖いよ!ホラー向きすぎるよ!あと音楽がめっちゃ嫌。イーーーーーーッってなる。

知ってたけどシンメトリー多い。良い。
これに関してはキューブリックのことだからかなり意図的にやってると思っていて、今回は特にホテルだったこともあって調度品の位置とかカメラの位置とかは本当に気を遣ったんだなということが分かる作品でした。(2001年の最後の方のシーンとかなり似通うね)
迷路も凄かった。綺麗に左右対称だった。普通迷路って上から見てもグチャっとしているものだと思うんだけどあんなにね!綺麗にね!凄いね!怖いね!連れ込まれて帰ってこれなくなりそうだね!

シンメトリーとの相性で言えば『ホラー』『幻覚』が今回繋がるかなと思っていて、実際に女の子2人が廊下に立ってるシーンとか扉から血がドバドバ流れてくるシーンとかほとんどシンメトリーなのに、一番現実側にいたお母さんはそういった構図で撮られないところはしっかり描き分けているんだなと。男の子とお父さんは別。特にお父さんゴールデンルームでこっち(観客)が見えてるみたいな視線寄越すの怖かったね、向こう(幻覚?)の人たち正面から撮るから分かりやすく怖かったね。

でも今回私が一番驚いたのはシンメトリーの視線誘導を外すシーンがあったところ。
男の子がミニカーで遊んでいる時にボールが転がってきて、前を見るけど誰もいない。ここまでしっかりシンメトリーなのに、急にふいっと顔をそらすように237号室の扉と刺さった鍵を写すシーン。
シンメトリーは遠近法が効いている場所では集中線のような役割を果たすからどうしても真ん中に視線が集められがちになる。これは逆に言えばそれ以外の場所、つまり左右の端についてはガードが緩い状態になるわけで、そこに237を叩き込んでくるのは上手いな〜と思いました!!!!嫌です!!!!来ないと思っていた脇腹にもろ入った感じです!!!

※2024/01/10 後述
この点について、『アート系映画徹底攻略』(1998年、フィルムアート社、116頁)に言いたいこと全部書いてあったのでそっち読んで。
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