wisteria

ANORA アノーラのwisteriaのネタバレレビュー・内容・結末

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

パルムドール受賞、アカデミー賞6部門ノミネートの話題作を岡山シネマクレールで。

ロシア🇷🇺のクレイジーリッチな御曹司イヴァンとNYの夜のショーガール、アノーラ(マイキー・マディソン)のシンデレラ恋物語...かと思いきや中盤から怒涛の展開に!これは『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を越えたのでは?というほどのfワード乱れ撃ちやら手近なものを武器に物理攻撃を繰り出すロバート・マッコール風(?)大アクションシーンに笑いがとまらない。

後半の逃走中のバカ息子追跡の成り行き4人組ロードムービーから妙な哀感も漂い出し、祭りの後の例のシーンからワイパー音→無音のエンドロールへという締めくくりもなんとも憎い。

イゴールとの最後のTouchéを巡るやりとりに代表されるように多言語の切り替えが、人物のキャラクターを描き出していてそんな細部も面白い。登場人物たちが不慣れな外国語をしゃべるシーンが多くあり、自分の言葉は下手だと自虐的に言うことはあってもそんなことはないと返すやりとりがほとんどなのだけど、あの富豪オカンだけはアノーラのロシア語を悪しざまに罵倒する。そのことで、fワードなんかより遥かに薄汚い本性を曝け出しているのだった。

なにより主演のマイキー・マディソンがお見事ですが、彼女は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のマンソン・ファミリーの1人だったのか。圧巻のスタイルと綺麗な黒髪が印象的で、アジア系なのかと思ったのですが、ユダヤ系の方とのこと。

※おまけ
本作のFワード数についてnoteも書いたので良ければ合わせてどうぞ!

https://note.com/wisteria561/n/n79242b2fb703
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