このレビューはネタバレを含みます
主人公(私たち?)の中は砂漠のように乾き、荒んだ部分があって、それは例えば恋愛や飲酒や性行為などの消費活動により一時的に潤うこともあるけどすぐに乾いてしまう。
だから主人公は飢えているし、その飢えが怒りや暴力といった衝動にも繋がっていく(しかしそれすらも俯瞰してる自分がいて更に虚しくなっていく)
じゃあどうすればいいのか?というと、どうすることもできない。大体の人は消費活動を通して日々を何とかやり過ごしていくうちに慣れたり、忘れたりするのだろう。だけど壊れる人もいる。自分がどっちに転ぶかは分からない。だからどうしようもない。
救いがある結末らしい。自分は言われるまで汲み取れなかった。その前に唐田えりかが言う「100年後にはみんな死ぬし、どうせ子供も産まない」(うろ覚え)という台詞があまりにJAPANのREALすぎて、それが刺さり続けていたからだと思う。でも救いがあるのならよかった。でも俺は救われないままなんだよ、どうすればいい?
あとそっちが先にキレたくせに、こっちがキレると、大声出さないでよ!!とか怖いんだけど...とか性差の中にこっそり逃げ込む極めて姑息な喧嘩の手法が見れて参考になった。